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お産の豆知識

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帝王切開(どんな場合に帝王切開になるか)

経腟分娩か帝王切開分娩かの判断の際、医師がなぜ帝王切開をすすめるのか。逆になぜ経腟分娩可能と判断するのか。もし「あなたは帝王切開での分娩がいいです」と突然言われた際に少しでも動揺しないように、帝王切開の医学的適応についてまとめます。

 

まず、分娩は

  1. 産道(赤ちゃんの通り道)
  2. 娩出力(陣痛、いきむ力)
  3. 娩出物(赤ちゃん、胎盤、臍帯、羊水)

の分娩の3要素がいずれも異常がない場合に正常分娩になると考えられています。そのため、この一つでも異常があれば帝王切開となることがあります。

 

①産道(赤ちゃんの通り道)の異常

骨盤を形成する骨からなる骨産道と、子宮や頸管・腟・外陰部などからなる軟産道を合わせて産道と言います。一般的に低身長の方は骨産道が狭いことが多く、高齢の方は会陰や腟が伸びにくいことが多いです。骨産道が狭いと児頭骨盤不均衡と言って物理的に赤ちゃんが下りてくることが出来ず帝王切開の必要があります。軟産道が硬いことを軟産道強靭と言いますが、この場合は陣痛が弱くなり陣痛促進剤の使用が必要にり、それでも赤ちゃんが下がってこなければ帝王切開となります。

 

②娩出力(陣痛、いきむ力)の異常

・陣痛が弱い時(微弱陣痛)・・ 陣痛の周期が長い時や陣痛発作時間が短い時には、有効陣痛とならず分娩がなかなか進まなくなります。原因は長い前駆陣痛からくる疲労や不安などが多いですが、子宮筋腫合併妊娠や多胎妊娠、羊水過多の場合も起こります。状況により陣痛促進剤投与を行い有効陣痛になるようにしていきますが、反応が悪い場合や赤ちゃんもしんどくなって帝王切開となることがあります。

・陣痛が強すぎる状態(過強陣痛)・・陣痛が強すぎる場合、子宮胎盤循環障害・臍帯圧迫のため赤ちゃんは低酸素になりしんどくなります。原因として最も多いのは陣痛促進剤の使用ですが、軟産道強靭・回旋異常・巨大児等の場合にも起こることがあります。稀ですが子宮破裂という、お母さんの命にも関わる緊急事態となることもあります。陣痛促進剤使用時は直ちに中止、使用していない時は体位変換等で対応します。それでも回復しない場合は、直ちに緊急帝王切開となります。

 

③娩出物(赤ちゃん、胎盤、臍帯、羊水)の異常

・赤ちゃんの異常・・大きさの異常(巨大児など)、向きの異常(骨盤位・横位)、回り方の異常(反屈位・後方後頭位・低在横定位)があります。陣痛開始後に途中で向きが良くなったり、逆に悪くなったりすることがあります。巨大児でも、向きが悪くても経腟分娩となることも多いのですが、分娩停止となり帝王切開となることもあります。

・胎盤の異常・・位置の異常(前置胎盤・低置胎盤)、機能の異常(胎盤機能不全)、常位胎盤早期剥離等があります。胎盤は赤ちゃんに酸素も栄養も全て送る物ですから、異常があれば赤ちゃんはしんどくなります。胎盤の位置異常の場合は出血が多くなりやすく、輸血も準備するような慎重な予定帝王切開が必要です。

・臍帯の異常・・位置の異常(臍帯下垂)、形態の異常(過捻転・真結節・細い・短い)等があります。胎盤から臍帯を通って赤ちゃんは酸素も栄養ももらっているので、異常があった場合は赤ちゃんはしんどくなります。特に陣痛が始まった後に、子宮収縮によって臍帯が圧迫されたり、赤ちゃんが下がってくるとともに巻き付いている臍帯が圧迫されたりトラブルが起こりやすいです。その場合は緊急帝王切開となることがあります。

 

その他に前回帝王切開の方や子宮筋腫術後等の手術をしている場合は、子宮の収縮の際に圧力に耐えられなくて子宮破裂となる可能性があり予定帝王切開となります。

 

どんな方でも経腟分娩予定から緊急帝王切開となることがあります。分娩の3要素のうち、娩出物についてはどうしようもありません。しかし産道と娩出力については、妊娠中に体重増加に気をつけて産道に脂肪がつかないようにしたり、適度な運動をすることで体力をつけ娩出力が弱まらないように頑張ったりは可能です。

副院長 橋本

副院長 橋本

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